中國紀行 CKRM Vol.19
いにしえの湖北省 武漢へ。
武漢を含む湖北省の魅力を紹介します。
2020年が始まってすぐ、武漢という地名は悪い意味で有名になってしまいました。しかし、武漢という街は古くから日本人にとって憧れの場所であり、いつかは行ってみたい歴史舞台の窓口だったのです。大河の筆頭の一つである長江の中間点にして、三国志で有名な赤壁に向かう街であり、春秋時代の楚国があった地域。中華文明の発祥地といわれる中原の地から、様々な文物が長江に乗って運ばれてきた場所であり、文化の交易地。今の技術では解明できない織物や、多くの不思議な青銅器も残されています。武漢を含む湖北省全体を見ると、神農架という広大な原始林では、今でも新たな生態系が発見されており、大昔から続く東洋蜜蜂の養蜂家がいます。Vol.11の道特集でも紹介した、太古から神聖視されている霊峰、武当山のある地域は、インディアンも雨乞いの儀式で使う空の石、緑松石(ターコイズ)の一大産地です。湖北省の地理的特徴や歴史的重要性を『中國紀行CKRM』的視点でお伝えします。