中國紀行 CKRM Vol.21
かつて沖縄全土を統一していたと伝わる琉球國。神女(ノロ)が御嶽(うたき)で神聖な儀式を行う慣習は、今の沖縄にも残っています。琉球國では女性が神事を司り、男性が政治をおこないました。三司官という優れた政治家、蔡温や程順則らのルーツを辿ると、今の中国・福建省周辺や台湾に住んでいた閩人という人たちに繋がります。琉球がまだ三山にわかれていて、中山の尚巴志により統一される前の1392年。彼らは明の皇帝である洪武帝の命により派遣され、中山の久米村に移住した優秀な人たちでした。今も那覇市の久米村には、久米(閩人)三十六姓の末裔が住んでいます。沖縄に宿る文化風習の起源を探ると、中国東南部や台湾といった地域と密接なつながりがあったことがわかりました。ここで紡がれた信仰と文化を、琉球から沖縄につながる歴史を交え、中國紀行CKRM的視点で紹介いたします。