中國紀行 CKRM Vol.29
日本の始まりの地はどこなのか。
東三河一帯の遺跡遺構を考えながら、
かつての穂國が芦原中国である可能性に迫ります。
日本の始まりの地はどこなのか。これまでに多くの研究者が挑んできた謎は、これほど情報過多に見える現代においても、いまだに解明されていません。例えば中国なら、その文化の始まりを夏王朝の禹と考えた時、おおよその場所が中原といわれる華北平原の、河南省にある地域と説明することができます。日本の始まりの地、それは「記紀」の記述から考えると「芦原中国」になるでしょう。日本各地に残された文化伝承や出土品などの特徴を、中国各地に残された文化伝承や地域の特徴と検証していくと、わかったことがありました。芦原中国は蒲郡近郊、かつて穂國といわれた東三河一帯の地域にあったと考えられます。なぜその考えに至ったのか、この地に残された地域伝承、発掘された出土品や遺跡古墳の特徴を、かつて中国大陸に存在していた国々の特徴とともに、中國紀行CKRM的視点で紹介します。