中國紀行CKRM
「日中交流文化史観」で、古代日本の真実に迫る
中国と日本の文化は、常に近くにあります。中国の文化が日本の礎になっているという認識を持つ人たちは、少なくありません。とはいえ、その文化がどのような時代、どのような経緯で根付いたのかまで考える人は、今は少なくなっているようです。原因は、あまりにも多くの情報が氾濫した現代において、昔の事を知ろうという発想を抱く余裕が、人の頭に残されていないからなのかもしれません。現代病といえる心の病の多くは、情報過多の世界で過ごすと起こりやすいようです。かつての人たちは、それほど多くの情報を必要としなかったのではないでしょうか。それよりも、素晴らしい人の手による技術や、誰も見たことのない光景。未知の料理や、受け継がれてきた詩。そのような情報に触れる度、心をワクワクさせてきたのではないでしょうか。だからこそ文化は昇華し続け、中華といえる高みにまで成長できたのでしょう。弊誌でお伝えしているのは、中国各地や日本各地を旅しながら、それぞれの地域に残された文化を知り、その文化との共通点を持つ地域を知ることで、想像できる文化交流の可能性です。共通文化圏で培われた共同文化遺産といえる事象の成立の解釈であり、それを考える中に生まれる浪漫です。貿易や文化交流、移住などで集まる文化。その地に根付き昇華していった文化と、それが守られてきた歴史を観光の視点から、日中文化交流の歴史の一面としてお伝えしています。