中國紀行 CKRM Vol.06

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幽玄な世界観と生まれゆく物語。

江蘇省、その響きには不思議と美しさを感じます。この地域から生み出された物語は数知れず、中国四大名著として広く知られる「三国志演戯」「水滸伝」「西遊記」「紅楼夢」の作者達や無数の英雄達に多大なる影響を与えてきた幽玄な土地。江蘇省には、劉備が孫夫人と出会った北固山があり、宋江が長江を渡った時に降り立った場所があり、孫悟空が生まれた花果山があり、賈宝玉と金陵十二釵のいた金陵がありました。闔盧が眠る虎丘があり、漢を興した劉邦の故郷である沛県があり、孫文が臨時政府を置いた南京があります。世界中に影響を与えた物語を生み出してきた土壌、江蘇省とは一体どういう地域なのか。物語の舞台となった場所を、有名な名場面と共に紹介いたします。また、江蘇省には新たな観光資源が続々と整備されており、新たな仏教施設や美しく整備された観光地新たな宿泊スタイルとしての民泊の紹介と共に、伝統と革新、現在のありのままのこの地域を中國紀行CKRM的視点で紹介します。


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中國紀行 CKRM Vol.05

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不思議な村落と未来都市。

香港といえば何を思い浮かべるでしょう。百万ドルの夜景か、それとも香港映画でも有名な様々なアクションスターでしょうか。 少し前までは、九龍城塞のイメージから来るような、混沌とした世界を想像する方も多かったと思います。しかし、香港といえば東洋文化と西洋文化の融合する国際都市。様々な人種が集まり、多くの言語が飛び交う魅力的な街。この地の歴史を紐解かなくても、英国紳士の匂いがどことなくする街。香港のテイラーには、世界中から多くの紳士が集まり、大人の嗜みを垣間見せてくれます。大人の嗜みの一つが、香港の隣にあるマカオにはあります。マカオは世界一のカジノ都市。しかし、マカオはカジノだけの街ではありません。ポルトガル人がもたらし根付いた、様々な文化の足跡を紹介します。香港とマカオを包む広東省は、様々な魅力に溢れています。最新産業の宝庫になりつつある深圳では、日本でも各ジャンルで有名になりつつある製造業が続々成長しています。アメリカ開拓時代に海を渡った華僑が作り出した建物がある村落には、まるで現実ではないような不思議な空気が流れていて 空想上の近未来都市のようなエリアも完成されつつあります。国際都市の伝統と革新、現在のありのままのこの地域を、中國紀行CKRM的視点で紹介します。


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中國紀行 CKRM Vol.04

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福建商人と境界人ノ世界。

華僑とは何か?多くの日本人にそう聞いてみると、このような答えが返ってくるのではないでしょうか。ある人は「凄いお金を持っている人たちでしょ?」またある人は「何か怖い人たちでしょ?」といった風に、よくわからない噂話に尾びれがついたような答えが。では、華僑とは一体何なのでしょう。華僑とは、中国を含む、いわゆる中華圏以外で生活する中国国籍の人達のことです。もちろんこれは、中国の方にとっては当たり前の認識ではあります。しかし、日本人にとっては当たり前の認識ではないのではないでしょうか。華僑の歴史は古く、その発祥の一派は現在の福建省から海にでた人達だと伝えられています。福建省福州市は、多くの中国の方が華僑の故郷だと認識しています。海のシルクロードと呼ばれる航路を使い、様々な国で商いをしてきた人達、それが華僑の始まりの人達と伝えられていました。海外に多くの中華文明を伝えてきた華僑。 異文化に溶け込み、良いモノをその場所に合ったスタイルで提供し、共に成長する事を最善と信じて実行し続けてきた福建商人。ある時代に、国境と国境の狭間で文化が融合している世界がありました。そこで活躍していた、偉大なる家族に焦点を当てながら華僑の始まりに想いをはせる、そんな特集です。始まりの華僑と福建商人を知る事は、消費文化に疲弊しつつある現代社会を生きる私たちにとって、とても大切な事かもしれません。始まりの華僑と福建商人の歴史を紐解きながら、その精神性と文化に対する価値観を作り上げてきた環境に迫ります。

 


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中國紀行 CKRM Vol.03

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貴州省、苗族たちの暮らす神秘的な土地。

あなたは蚩尤(しゆう)神話を知っているだろうか?実は、日本はもちろん中国でも蚩尤神話を知っている方は多くないそうだ。日本で調べる事が出来る蚩尤の情報といえば、いわゆる漢民族の祖として伝わる黄帝と琢鹿の野で戦い、敗れた悪神としてのみ伝えられる事が多い。兵器の祖とも伝えられ、牛頭で4つの目があり、2本の大きな角と腕が6本あるとか、とにかく恐ろしい化物として語られる事から、実在したならとても強大な存在であった事は容易に想像できる。ただ、中国には黄帝・炎帝(神農)・蚩尤を共に祀る三祖堂という施設もあるのだ。何故、中国の三人の祖の中に悪神と語られる蚩尤がいるのか、その答えを身近な中国出身の仲間に求めても、残念ながら満足のいく答えは返ってこなかった。蚩尤の知名度はこんなものなのかと肩を落とした矢先、ある一つの情報が飛び込んできた。少数民族最大の民族である苗族には、蚩尤の子孫という伝承が残っている。それが、僕たちが海を渡り苗族が多く暮らす貴州省へ行く事を決めた理由だった。


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中國紀行 CKRM Vol.02

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シルクロードの過去・現在・未来。

2014年に、中国の習近平国家主席が提唱「一帯一路」構想が脚光を浴びる中、世界的にシルクロードが再び注目されています。 『CKRM中華浪漫』改め、今号より『中國紀行CKRM』となった幣紙では、今号の第一特集をシルクロードとして、キャラバンが一世風靡していた時代を振り返りながら、東は西安(かつての長安)から西はローマに至るまでのルートを辿ります。シルクロードも近代化が進み、かつて人々の足として活躍した馬や駱駝はもはや見られず、代わりに四輪駆動車や高速鉄道が発達しています。 マルコ・ポーロが書き記した果てしないシルクロードは、IT化が進み、遠い異国の情報がすぐに手に入る現代では、さほど遠くないとも言われます。東西の文明が行き交ったこのルートを辿りながら、人類の文明の一つの源を探り、未来のシルクロードに思いを馳せましょう。


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